【HOMELAND／ホームランド　シーズン 2】あらすじ

引き続きアルカーイダとのアメリカ国内での戦いが描かれる。
シーズン1終了から6ヶ月がたっている。イスラム政治組織ヒズボラのメンバーの妻であり、CIAの元情報提供者であった女性ファティマから、アメリカへのテロ攻撃の情報を持っているとの知らせがCIAに入る。しかし彼女は、元トレーナーで信頼するキャリーにしか情報を提供しないという。

 

CIAを辞め、語学学校の教師をしていたキャリーはソールやエスティースに説得されファティマと会うためレバノンへ向かう。 一方ブロディは下院議員に選出され、さらに副大統領ウォルデンから、彼の大統領選への支援を頼まれる。政府の中枢へ入る機会を得たブロディのもとに、テロリストの一味でジャーナリストのロイヤ・ハマディが現れ、アブ・ナジールとの約束を果たすように迫る。

 

同時に、キャリーがCIAに復帰したことを知る。 ブロディは、アブ・ナジールとの約束、国会議員としての立場、キャリーやCIAとの関係、家族との軋轢の中で苦悩する。

※Wikipediaより引用

 

シーズン2　感想　キャリーの苦悩

テロを阻止できる、重要な情報を握りながらもCIAの職を追われ、自信の病気も悪化していることから職を取り戻す道筋も立たないキャリー。

 

CIAから裏切られた悔しさのなか、父親のもと病気のリハビリをしながら語学教室の先生をしているところから、シーズン２がはじまる。

 

病気は完治してはいないが、改善の兆しが見えている最中局員が語学教室に訪ねてくる。
復職をやっと諦めることができそうだったのに、キャリーでなければ得られない情報源とバグダッドまで行って会ってくれと頼まれる。

 

まったく国防の危機となれば、むげに切り捨てた人間にまで利用できるものは利用しようっていう、まったく人間味の無い組織だ。

 

しかしまたしても、キャリーの活躍によってアブナジールを逃したまでも幹部を二人始末することに成功。さらに危険をおかして手にいれた証拠のなかにブロディのテロ計画の決定的証拠があった。

 

爆破未遂事件の事前に録った、犯行声明のビデオだ。これでアメリカ政権の中枢にまで入り込んでいるブロディーの化けの皮が剥がれた。アブナジールを取り逃したわけも、ブロディーが戦略参謀本部の部屋のなかからメールで計画をばらしたからだ。

 

この一件で復職を阻止してきたデイビッド司令官もキャリーの復職を認めざるを得なくなる。この腹黒司令官を実力でギャフンと言わせるあたり胸がスッキリする所だ。

 

 

ブロディーの葛藤

 

8年間の拷問の末、イスラム側に寝返ったことはアルカイーダの洗脳技術だという見方もあろうが私はどうもそれだけで事は片付かないと思う。長きにわたる拷問の末に真逆にゲスト待遇を受けて、さらに現地での祖国アメリカの横暴ぶりを見せつけられただけでは、ブロディーの心は取り込まれなかっただろう。

 

イスラムの人々を知り、共に生活をした上でいかに祖国の欺瞞に騙されていたのかを冷静な目で見たからこそイスラム教徒に改宗するに至ったのだと思う。

 

アメリカに帰国後、彼はイスラム側の人間として与えられた任務をまっとうしようと周りの人間たちを欺いていく。一番大切なはずの家族をも欺く行為だ。

 

しかし、自分と良く似た娘との触れあいのなかで、自分がしようとしている事の恐ろしさに気づかされ正気を取り戻していく。

 

嘘で固められた今の自分にほとほと疲れ果て、祖国に正体を知られた彼は、結局家族の幸せを最優先に考える。そのために、一度寝返ったイスラムをさらに裏切るようにCIAに利用されるようになる。

 

国益の板挟みに合い、自らの生き方を決めることすら許されない気の毒な男だと思う。自分自信も騙し、いつも周囲を欺いて生きざるを得ない心のなかはどれほど乱されたことだろう。

 

結局は大事な家族も元通りにはならず。心通じ合える同類キャリーの所へ。異常な境遇を経た人間にしか解り会えない事ってありますよね。キャリーもまたブロディと同じ想い、二人は愛し合うまでに。

 

キャリーを救うため、副大統領暗殺の手助けをしてしまうがそのおかげでナジールを仕留めることもできたしキャリーの命も救うことができた。二人の想いはさらに深まることに。

 

しかし、数奇な運命である二人には安定した幸せなどありません。
ナジールの自らの命を犠牲にしたCIA本部の爆破計画は、まんまと成功してしまう。ブロディの知らないところで車に爆薬がしかけられており、彼は祖国から追われる立場に。キャリーとの再出発も許されず二人は離れ場馴れに。なんと不幸な男であろう。

 

 

デイビッド司令官の腹黒さ

 

自信の出世のためなら、手段を問わず他人は利用するし、濡れ衣を着せて失脚させる等の悪代官ぶりを発揮する。

 

そもそもナジールの報復テロの原因を作ったのもこの男。出世のために副大統領の無人機無差別爆撃計画を実行した男だ。さらに事実隠蔽のため味方になって活躍したブロディの暗殺を企てていた。

 

ブロディ暗殺を指示していたクインからもその悪人ぶりをたしなめられ逆に手を引かなければ殺すと脅されるハメに。最後の最後はナジールの報復爆破をもろに受け絶命。不謹慎だが、見ているこちらとしたらまさに自業自得。爆死する姿は痛ましいがまったく同情できない男であった。

 

シーズン3へ

ナジールのCIAは本部爆破テロによって219人の犠牲者を出した。

 

生き残った上級司令官はソウルベンソンだけだ。キャリーも爆破時ちょうど二階でブロディとイチャイチャしていたので難を逃れたが、一変ブロディは国から追われる立場に。

 

キャリーの生存に喜ぶソウルだったが、ブロディーを逃したキャリーをどうするのだろうか…

 

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