HOMELAND/ホームランド シーズン 1 ★海外ドラマ ネタバレ 感想
完全ネタバレなので、閲覧注意です。
【HOMELAND/ホームランド シーズン 1】あらすじ
アルカーイダとのアメリカ国内での戦いが描かれる。
CIAの作戦担当官キャリー・マティソンは、イラクで内通者からアメリカ人戦争捕虜がアルカーイダによって転向させられたとの情報を得る。だが命令違反の作戦を実行したため保護観察下に置かれ、バージニア州ラングレーのCIAテロ対策センターへ異動となる。上司であり、過去に不倫関係のあったテロ対策センター指揮官デビッド・エスティースが、緊急のブリーフィングのためにキャリーを呼び出し、8年間行方不明であったアメリカ海兵隊軍曹ニコラス・ブロディが、テロリストのアブ・ナジールのアジトから救出されたことを告げる。キャリーは、ブロディが転向した戦争捕虜であると信じるようになる。
しかし、連邦政府とCIAはブロディは戦争の英雄として見る。ブロディを監視下に置くために上司を説得することは殆ど不可能と考えたキャリーは、信頼できる唯一の??人物であるソール・ベレンソンに近づく。アメリカ国内での第2のテロ攻撃を防止するため、二人は力を合わせてブロディの調査に当たることになる。
※Wikipediaより引用
シーズン1 感想
全般的な感じとして「24twentyfour」の製作スタッフによる作品なので、シリアスで不穏な空気感でいっぱい。
24は息をつかせぬ展開なのに比べて、本作はブロディー軍曹がテロリストとして国を裏切るのかどうかという点が終盤まで不明なまま進んでいく所に面白さがあると思う。
CIAのテロ対策チームの日常を、ここまで極めて普通な感じで描いている作品を観たことが無い。それだけに、不気味にテロリストたちの用意周到な恐ろしさが伝わってくる。
テロリスト側の視点に注目
また本作特有な点は、CIAというと勧善懲悪な対極悪人テロリストという図式が多い中、テロリスト側の視点で、そうせざるを得ない事情も同時に描かれている点だ。
昨今のアメリカの大罪については、ネットの情報も溢れているようにどうやら国益の名のもとに悪事を重ねてきた歴史があるようだ。
どちらが悪いのかがはっきりしないまま、ブロディーもキャリーも命をかけて任務をまっとうしようとする。大義のもとに、いとも簡単に失われていく命の理不尽さが読んで取れる。
キャリー・マティソンの存在感がすごい
双極性障害を患っており、向精神薬なしには正常な状態でいられない彼女。
病状が悪化したときの状態は演技とは思えないぐらい迫真に迫っている。
病気であるにもかかわらず、人並みはずれた洞察力でブロディーの正体を早くから見抜いているにも関わらずCIAは彼女の言い分を聞こうともしない。結果として彼女の思っていたとおりになり、CIAも認めざるを得ない状況になっていくが、彼女の不器用さと異常性が誤解を生んでいくところがもどかしくなる。
事件を早くから予想できていて、核心の一番近くにいながらもCIAの職を追われてしまう。復帰する道筋も絶たれてしまう。
ニコラス・ブロディの心の傷の深さぶりが半端ない
アメリリカ海兵隊の小隊軍曹。アルカイーダに捕まり8年間の拷問により祖国を裏切るまでに洗脳されてしまう。
どんな屈強な精神の持ち主でも8年は持たないだろうと思える。
さらにアメリカの罪をイスラム側で目の当たりにしてしまえば尚の事だろう。
心の傷を負った、屈強な海兵隊の役どころを見事に演じていると思う。
個人的には、この男に同情してしまう。とても悲しい男だ。
やむを得ない状況ではあるが最愛の妻まで、親友に寝取られてしまっている。
シーズン2へ
職を追われたキャリー。テロの失敗によってさらに大きな任務をまかされそうなブロディー。
ブロディーは下院議員に当選している。
今後のキャリーはどうなってしまうのか。唯一の味方であるソウルも静止も聞かず、精神病治療のために脳みそに電流を流すという危険な治療を受けてしまう。一時的な記憶障害も伴う極めて危険な治療だ。
まさに電流を受けているその時、ブロディーがテロリストであるという確実な証拠を思い出したが果たして憶えていられるだろうか…。